残価設定ローン（残クレ）の仕組み！デメリットと注意点は？

車を購入する際の選択肢として人気が高まっている残価設定ローン（残クレ）。その仕組みやメリット、デメリットについて詳しく解説します。

残価設定ローンの仕組みをわかりやすく実例を交えて解説

残価設定ローンは、購入時に車の将来の価値（残価）を設定し、その残価を差し引いた金額を分割して支払う仕組みです。具体的な例で説明します。

残価設定ローンの仕組み

STEP 1
車の購入価格の決定

例えば、300万円の車を購入する場合を考えます。
STEP 2
残価の設定

5年後の残価を120万円と設定します。
STEP 3
支払う金額の計算

購入価格300万円から残価120万円を差し引いた180万円を分割で支払います。
STEP 4
毎月の支払い

180万円を60ヶ月（5年間）で分割すると、毎月の支払いは約3万円になります（利息は考慮していません）。
STEP 5
契約終了時の選択肢

残価の120万円を一括で支払って車を自分のものにする。車を返却して新しい車に乗り換える。残価を再分割して支払いを続ける。

通常の自動車ローンとの違い

同じ300万円の車を購入する場合、通常の自動車ローンと残価設定ローンでの支払い額の違いを比較します。

通常の自動車ローン

購入価格：300万円
支払い期間：5年間（60ヶ月）
毎月の支払い：約5万円（利息は考慮していません）

残価設定ローン

購入価格：300万円
残価：120万円
支払い期間：5年間（60ヶ月）
毎月の支払い：約3万円（利息は考慮していません）

残価設定ローンでは、毎月の支払いが大幅に抑えられることが魅力です。しかし、契約終了時に残価を支払うか、車を返却するかの選択を迫られるため、将来のプランを考慮して決定することが重要です。

残価設定ローンのメリット・デメリット

残価設定ローンには以下のようなメリットとデメリットがあります。

残価設定ローンのメリット

毎月の支払いが少ない
車を頻繁に乗り換えられる
契約終了時に選択肢が多い

残価設定ローンのデメリット

最終的に支払う総額が高くなることがある
車の使用制限がある（走行距離や状態など）
残価の設定が適切でない場合、追加費用が発生する可能性

残価設定ローンの最大のメリットは、毎月の支払いを抑えられることです。しかし、デメリットとして、最終的に支払う総額が高くなる可能性があるため、慎重に検討する必要があります。

また、月々の支払いを抑えることも重要ですが、それ以上に重要なことは「今持っている車をいくらで売るか？」です。

まずは「売るとしたら最大いくらで愛車が売れるのか？」をいち早く確認することをおすすめします。

そして、「まあ、車を買う時に下取りに出すから、その時に確認すればいいや」と思っている方は実は注意が必要です。

愛車を売る際にディーラー下取りに出してはいけない理由

多くの方は車の買い替え時に、何も考えずにディーラーに下取りを依頼してしまいがちです。

ただし、それだと損をしてしまう可能性が高いです。

なぜならディーラーは、巧妙なテクニックを使って自分たちの利益を最大化しているからです。

例えば、値引き交渉で『購入者のために最善を尽くした』ように見せる

下取り額を不当に低く見積もる

といったテクニックです。

このテクニックに騙されてしまい、損をしてしまうんです。

具体的な例で見てみましょう。

HYBRID G（4WD・CVT）

1,656,600円（税込）

車種：新型スペーシア　HYBRID G（4WD・CVT）
新車価格：166万円
値引き交渉：15万円値引き
下取り額：75万円※適正価格は125万円

一見、15万円の値引きに成功したように見えますが、実は下取りで50万円の損をしていることになります。

例のように、ディーラーは下取り額の適正価格が125万円であるはずなのに、不当に低く設定してきます。

125万円−75万円＝50万円

本来であれば、125万円で下取り出来たのに損になってしまうというわけなんです。

以上のことから、

現在の市場において、自分の愛車の価値はいくらか？
ディーラーが提示してきている価格は適正か？

を知ることが大切です。

これらを知らないと、「本来はもっと高く売れたのに、最も安いディーラー下取りで売ってしまった…」と、損をしてしまう可能性が高いんです。

結論としては、「自分の車の価値を把握せずに、ディーラーの下取り査定にのみ出す」は50万円以上も損をする可能性があるため、絶対にNGです。

では、自分の車の価値や下取り額の適正価格をどのように知ればいいのでしょうか。

下取り額で損をしないための方法とは？

あなたの愛車の価値や、下取り額の適正価格を知るためには以下の3つの方法があります。

中古車情報サイトで調べる
ディーラーの下取りシミュレーションを利用する
中古車買取業者の査定を受ける

『中古車情報サイト』では過去の取引価格や現在の販売価格を調べることができますが、これはあくまで目安です。

トヨタや日産などの自動車メーカーのホームページには、『下取りシミュレーション』のサービスがあります。

これも車種によっては下取りのデータがないケースもあるため注意が必要です。
また、こちらも参考価格でしかないため、結局は「目安」にしかなりません。

そこで、もっともオススメなのは『中古車買取業者の査定を受ける』という方法です。

中古車買取業者に査定してもらうのは最も確実な方法といえます。

『中古車情報サイト』や『ディーラーの下取りシミュレーション』はあくまで目安ですが、買取業者は査定のプロなので、あなたの愛車の価値をしっかり査定してくれます。

そして、さらにオススメなのが『複数の中古車買取業者に査定を依頼する』ことです。

複数の業者に査定を依頼した方が良い理由

適正価格を知ることができる
高値で売却できる可能性が高まる
自分に合った業者を見つけることができる

複数の買取業者に依頼することで、どこが一番高く買い取ってくれるのかが分かるため、おトクに新車を購入することが出来るんです。

とはいっても、自力で複数の業者に査定を依頼するのは少々めんどくさいですよね。

加えて、買取業者のなかには悪質なものがいたり、車にあまり詳しくない方は注意が必要だったりします。